「英英辞典」で英会話力UP!初心者にもおすすめの活用法も紹介

突然ですが以下2つの単語の使い分け、皆さんは説明できますか?

  • customer
  • client

おそらく

  • なんとなくわかるけど説明はできないな..

という方が多いのではないでしょうか?

英語を勉強していると単語力が徐々について理解できることが増えてきますが、難しいのが

  • 単語を使いこなすこと

ではないでしょうか?

どの単語を使えば自然なのか?などぐるぐる考えてしまい、知識はあるけど引き出せない&使いこなせないことに悩む中級者も多いです。

そこでおすすめなのが

  • 英英辞典を使った学習法

です。

英英辞典は、英語を英語で理解するために最適な学習ツールの1つです。
英単語の意味を英語のまま理解することで、単語のもつ細かいニュアンスもつかめるようになります。

そこで今回は、英英辞典の効果や初心者にもおすすめの英英辞典の活用方法を紹介します。

  • 自信をもって英語を使いこなせるようになりたい
  • 英語を英語で理解するクセをつけたい
  • パラフレーズ力を身に着けたい

このように感じている方にとって英英辞典は最強ツールなので、今回ご紹介する方法をぜひ参考にしてくださいね。

「英英辞典」とは?

英英辞典とは、それぞれの単語や表現の定義が英語で説明されている辞典のことを言います。
ネイティブ向けから英語学習者向けなど様々な辞典があります。
ネイティブ向けの方が単語の収録数は多いですが、英語学習者向けではより簡単な語彙で説明がされています。
中学の基礎文法や単語を一通り学習し終えた人から上級者まで、辞典の枠を越えて、学習用ツールとして支持されています。

英英辞典を使うメリット

英英辞典を使うことのメリットはさまざまですが、そのうち3つを紹介します。

①単語の細かいニュアンスがつかめる

単語の細かいニュアンスがつかめることは大きなメリットの一つです。
英和辞典だと、日本語の訳語しか書かれていないケースが多いです。
英語の定義と日本語の定義が必ずしも一致するとは限らないので、細かいニュアンスに疑問が残ることもあるでしょう。
英英辞典なら、単語についてどのような意味か文章で説明がなされているため、細かい意味を明確に理解することができます。

②パラフレーズ力がつく

パラフレーズとは、「表現の言い換え」のことです。特に、「難しい表現を簡単な表現に言い換える」ことを指します。
英会話において自分が言いたい言葉が難しい時に、簡単な表現を思いつけると、ネイティブとの会話もスムーズになりますね。

この言い換え方が即座に思いつく力のことを、「パラフレーズ力」と呼びます。
英英辞典を継続的に活用すると、このパラフレーズ力が身につきやすくなります。
なぜなら、英英辞典は難しい単語をより簡単な単語で言い換えている例が豊富だからです。

例えば、TOEICにもよく出てくる「ascend:登る」という単語を調べてみましょう。
ascend:to climb something or move to a higher position
(引用元:ロングマン:https://www.ldoceonline.com/dictionary/ascend)

「もっと高い場所へ登ること」という意味で書かれていますが、「climb」という中学生で習う単語に言い換えられています。
また「move to a higher position」のように、説明的にすることもできます。

そのため、もし今後英会話の場面で難しい表現が出てきたら、簡単な言葉で言い換えるか、もしくは説明すると伝わりやすいことがわかるでしょう。
この、言い換え方のストックを積み重ねることで、いざという時にパラフレーズができる力を身につけることができるのです。

③英語で説明する力がつく

また、英英辞典は物事をどのように説明するかの参考にすることもできます。
簡単だけど説明するのが難しい単語を調べることでその訓練をすることができるでしょう。

例えば、「右」という意味で「right」を調べてみましょう。日本語でもなかなか説明するのが難しいですよね。

right:on or towards the side of your body that is to the east when you are facing north
(引用元:Cambridge Dictionary:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/right)

「北を向いた時、あなたの体が東を向いている方」という意味です。
十分な説明となっていることがわかるでしょう。
他にも「愛」「時」「光」など、当たり前に使っていても説明が難しい単語について調べてみることで、新たな発見ができるはずです。

この経験を積み重ねることで英語で説明する力をつけることができるのです。
英語での説明力はアウトプットに大いに役に立ちます。

例えば英会話の場面では、例えば日本や自分の会社のことについての常識を相手から問われることもあります。
自分では当たり前と思っていても英語で説明するとなると難しいものです。
そのような時に、英語での説明力が培われていると、分かりやすく相手に伝えることができるでしょう。
更に英語での説明力を強化したい場合は、英英辞書の定義を抜粋して書きとめて、何度か復習するのもおすすめです。

英英辞典で見えるニュアンスの違い

英英辞典で細かいニュアンスが分かることを確かめるには、類義語や日本語訳が同じ単語をそれぞれ調べてみるのが最適です。
日本語訳が同じ単語でも、全く別の意味であることが、英英辞典を引くと分かることがあります。
2組の例を挙げますが、日本語訳だけでは意味が分かりにくい単語など、ご自身でも調べてみてくださいね。

例①effortとendeavor

「努力」と和英辞典を引くと、さまざまな単語が挙げられています。
その中でも「effort」と「endeavor」の違いを英英辞典で見ていきましょう。

effort:the physical or mental energy that is needed to do something
(引用元:ロングマン:https://www.ldoceonline.com/dictionary/effort)
→何かをするための心身のエネルギー
endeavor:an attempt to do something new or difficult
(引用元:ロングマン:https://www.ldoceonline.com/dictionary/endeavour)
→何か新しいことや難しいことをする試み

英語の定義を見ると、ニュアンスが大きく異なることがお分かりいただけるのではないでしょうか?
「effort」は、その労力に重点を置いていますが、「endeavor」は何か難しいことや新しいことへのチャレンジであることが分かります。

例②customerとclient

冒頭で質問した「costomer」と「client」、これらはどちらも日本語訳は「顧客」です。
ただ、英英辞典を見ると違いが明確にわかる類義語です。

customer:someone who buys goods or services from a shop, company etc
(引用元:ロングマン:https://www.ldoceonline.com/dictionary/customer)
→店や企業から商品やサービスを買う人
client:someone who gets services or advice from a professional person, company, or organization
(引用元:ロングマン:https://www.ldoceonline.com/dictionary/client)
→プロフェッショナルな人や企業、組織からサービスやアドバイスを受ける人

英英辞典でみると、全くイメージが異なりますね。
clientはprofessionalという言葉が入っている通り、知見を持った専門機関からのサービスを得る意味合いが強いです。

英英辞典を使う時の注意点

メリットの多い英英辞典ですが、使用時の注意点もいくつかあります。

初心者は英和辞典と併用する

初心者であれば英和辞典と併用しましょう。
英英辞典だけだと言葉の意味が分かっているのか確認することができないためです。
まず英英辞典を引いて、自分でどういうことなのか仮説を立てて、その後に答え合わせのように英和辞典を引きます。

自分で意味を考えるので記憶に定着しやすいですし、細かなニュアンスも理解することができるでしょう。
英語に合う意味を考える日本語力も身につけることが可能で、将来的に翻訳者を目指している方には有用です。

意味のわからない単語をいきなり英英辞典で引かない

一方で、使いはじめの場合は意味の全くわからない単語をいきなり英英辞典で引くのは避けた方が良いでしょう。
定義を読んでも意味がわからないと、あまり英英辞典の効果を感じられなくなってしまうためです。
全く意味がわからない単語に関しては、まず英和辞書を引いて日本語訳を確認しましょう。その後に、英語での定義を調べると、より頭に入ってきやすいでしょう。

もちろん上級者は定義を読むだけでイメージがつかめるようになっているので、この限りではありません。

英英辞典を使った効果的な学習法

それでは続いて英英辞典を用いた効果的な学習法をお伝えします。

音声つきのもので発音もおこなう

英英辞典は音声付きのものを用いることが最適です。
発音まで含めて覚えることで、英会話などで使える英語になるはずです。
可能であればWEB上の辞書や電子辞書を用いて発音や定義、例文の音声を聞いて自分でも一緒に発音しましょう。

英訳説明を聞いて意味をつかむ

もう一つのやり方として、英訳説明を聞いて意味をつかむと言う方法があります。
テキストは見ずに音声を聞いて、英語のもつニュアンスをつかむ訓練をします。
すると、英語を聞いた時に頭の中で「英文」ではなく「意味やイメージ」が自然に入ってくるようになる。
この訓練を続けることで、英語を英語のまま理解することができるようになってくるでしょう。

何度も繰り返し学習する

覚えた単語はノートやアプリなどに記録しておいて、時間をおいて何度か復習することで記憶が定着します。
復習するときは単語を見ただけで意味を理解できるかどうかを試してみてください
解らなければ、英英辞典→英和辞典の順に引いてください。

もし単語の意味がわかる場合は、英語で定義を説明することができるか、実際に発音しながら試してみてください。
その後、確認のために英和辞典を引いてみましょう。
この反復練習を繰り返すことで記憶が定着し、より英語での説明力を身につけることも可能となるでしょう。

おすすめの英英辞書・アプリ

おすすめの英英辞書やアプリを紹介します。
昨今は優れたアプリも豊富にあり、音声機能で総合的な学習を行うことも可能です。
英文のWebサイトを読んでいる時に、長押しで直接辞書アプリに飛べる機能を搭載しているものもあります。
スマホ一つで勉強が完結するため、持ち運びもできるので、英語学習に対するハードルが下がるでしょう。

一方で紙の辞書の良さは、実際に書き込んだり自由に線が引けたりすることです。
調べた単語に線を引くと、次に同じ単語を引いた時に、かつて調べた単語だということが明確にわかります。
調べるだけで労力はかかりますが、その分記憶に定着しやすい方法だと言えるでしょう。

家でじっくり精読したいときは紙の辞書、出先も含めて速読したいときはアプリ、など使い分けるのがおすすめです。

①英英英単語シリーズ

最初に紹介するのは、辞書ではなく単語集『英英英単語シリーズ』です。
通常の英単語集にある項目「単語」「訳語」「例文」に加え、英英辞書から抜粋した英語の定義が載っています。
日本語訳だけだとイメージが湧きづらい場合も、定義を読めば細かいニュアンスをつかむことができます。
意味が分かっている単語の定義を読むので新しい発見があるのが面白く、単語学習も進みやすいでしょう。

これから英英辞書を使ってみたい方、英単語を英語で覚えたい方におすすめの一冊です。

②コウビルド英英辞典(第8版)(アプリ)

『コウビルド英英辞典』は、“Collins COBUILD Advanced Leaner’s Dictionary [8th edition]”という英英辞典を搭載しています。
紙の辞書もありますが、辞書アプリとしての機能が充実しているためアプリを中心に紹介します。
辞書アプリのとりわけ優れている点は以下の3点です。

  • 「なぞってジャンプ®︎」機能

英英辞典で調べていると、その定義にもまた分からない単語が出てきてしまい、繰り返し調べるのが面倒になることもありますよね。
そのような時、わからない単語をなぞるだけで、その単語のページにジャンプできる機能があります。

  • 他のアプリから直接検索

電子書籍や海外のWEBサイトを読み進めていて解らない単語があった時、一旦そのアプリを閉じて辞書アプリを検索…というのは手間がかかるものです。
そのような時、わからない単語を長押しして「コウビルド英英辞典」を直接呼び出せる機能があります。(別途呼び出し側のアプリの設定は必要になります。)
気軽に海外の情報にアクセスしやすくなりますね。

  • 文章による説明

多くの英英辞書は””to 〜””(〜すること。)など文章では書かれてないケースがほとんどです。
それでも十分だと言えますが、コウビルド英英辞典では一つ一つの単語説明が主語・述語のある文章で書かれています。
英語の基本を習い立てであれば、省略されていない文章で書かれていた方が読みやすいかもしれません。

③Longman Dictionary of American English(ロングマン現代英英辞典)

ロングマン現代英英辞典は、英語学習者に最適な英英辞典です。
特に英語学習者で英英辞書を活用したい方は、紙の辞書がおすすめです。
紙の辞書は、黒・青・赤の3色で行間もつまり過ぎず、見やすい形となっています。
時々イラストもあって、読んでいて楽しいものとなります。

説明の単語数も2000語に絞っており、英語初心者でも読みやすいです。
類義語や熟語の説明も豊富なので、より発展した学習ができるでしょう。
また、付属のCD-ROMPCにインストールすることで、電子辞書のように使うことも可能です。

アプリもあり、紙の辞書と同様の説明や単語があります。
可能であれば紙ーアプリーCD-ROMと併用して使うと良いでしょう。

④オックスフォード現代英英辞典(紙/アプリ)

オックスフォード現代英英辞典』(リンク)は、228,000以上の見出し語・派生語・成句等が収録されている中級者向けの英英辞典です。
紙の辞書とアプリがあります。英語学習者向けに作られていますが、ロングマン英英辞典よりも少し難易度の高い単語で説明されています。
そのため、基本的な単語は理解できている中級者向けの英英辞典であると言えるでしょう。
アプリは、書籍版の全ての情報が掲載されていて、ネイティブの音声もついており音声学習も可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は英英辞典の効果や使い方を中心に紹介しました。
英英辞典は、調べるたびに英語力が向上し、英語学習を楽しくしてくれるツールです。
ぜひ英語学習に取り入れてみてくださいね。

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